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  • 2024年5月29日収録。お久しぶりです。2024年4月26日に公開されたニーヨのNPR Tiny Desk Concertにあまりに感銘を受けたため、重い腰を上げて録音を回しました。Y2Kのおもひでとともにお楽しみください。▪️出演者: KOI、taiwa ▪️件の動画 https://youtu.be/vR6_ZVKEhJ4?si=jkuxQcmAXzgeHjRV

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  • 音楽についてことばを用いて語る当ポッドキャストは根源的なアポリアを抱えている。何事によらず、ことばによる議論は話者のあいだの対立点を明らかにし、友と敵を分ける。ことばを用いることは程度差はあれ政治なのであり、政治とは本質的には戦争である。当ポッドキャストにおける議論も大ざっぱにくくれば「戦争の準備」に含まれるといってよい。ウクライナとロシアの間の戦闘が継続し、パレスチナのガザ地区では大規模な市街地戦が展開され、台湾有事の足音も迫る2023年10月現在、このことの意味はまったく修辞的な次元にとどまらない。いっぽうで音楽を含む芸術は理性による友敵の区分を無化する作用を持つ。芸術は政治やことばによるいっさいの介入を拒む官能の次元にいる、場合もある。第1次大戦期、フランスとドイツの両国で人気があったアリア歌手ヴァルター・キルヒホフの歌を、わずか数十メートルを隔てて前線を挟む仏独両軍が、夜間の停戦時に一緒に歌ったという逸話がある。かように時限的であれ、人間を政治から遠ざける機能こそが音楽の存在価値といってもよいはずだが、昨今では音楽家ですら政治とは無関係でいられない情勢は、わたしたちの文明を貧しくやせ細った存在にしているかもしれない。繰り返しになるが、当ポッドキャストも音楽を語ることの行為それ自体によってこの趨勢に加担しているといえる。また、ジャズやヒップホップといったレベルミュージックとしての要素を持つジャンルを主題的に取り上げることも多い。このジレンマをわずかでも克服する回路がひらけるとすれば、それは音楽を演奏することによってのみではないかと考え、当ポッドキャストではオフラインのライブイベントを企画した。メインパーソナリティのTaiwa、KOIともに器楽奏者としての顔も持つことはまったく幸いなことなのであった。そして仲間たちと聴衆が集まったことも。

    本エピソードは、是非おひとり1缶/10分のペースでワンカン飲みを楽しみながらお聞きください。

  • 当Podcastリスナーにはおなじみ、ギタリスト原口gutti弘大を迎えてフリースタイルトークした。
    ■主なトピック
    ・ウクレレはいいぞ
    ・発表会(先生側)は大変
    ・上原ひろみとかいうヤ⚫︎ハの最高傑作
    ・サマーウォーズとデジモン
    ・永野のYouTubeはおもしろい
    ・タコとイカはどちらが美味しい?
    ・ギター弾きの恋
    ・9/30来てください

    ■参考資料
    〇原口gutti弘大にギター&ウクレレを習える音楽教室 https://iroha.yokohama/
    〇永野による稲村ジェーン解説 https://www.youtube.com/watch?v=gEtQme2Je_A
    〇”My Octopus Teacher” https://www.netflix.com/title/81045007

    ■イベント情報
    9/30(土)19:30~ @東京倶楽部目黒店
    望月佑 (as)、原口gutti弘大(g)、岩切Taiwa大樹(p)、石塚幸作(d)、三上薫(vo)、KOI(b)
    MC3,000
    ご予約:https://tokyo-club.com/schedule/detail.php?cid=20508

  • フルスピードで走るのが俺の人生だった。だから俺たちは兄弟だった。お前も同じだったから🚘🚖ジャスティン・リン監督をNYニックスでかつてリンサニティブームを巻き起こしたジェレミー・リンと言い間違え、F9/ジェットブレイクを何ヶ所かで亡き者にしております。


  • ピアニストのスダノゾミさんをお招きして色々なことをお話ししました。

    ■収録日:2023年4月20日

    ■ゲスト:スダノゾミ(Twitter @nzm_sd IG @n_zm_sd FB https://www.facebook.com/nzmsuda)
    EP "Memories in Childhood" https://open.spotify.com/intl-ja/album/3n7GO3ZgLX3dwWdnIM2b1p?si=EhcpLeE5Q8uj6LZkdO2c7wおやすみラジオ https://www.youtube.com/watch?v=WMnaT4IA79Q
    ■その他出演:Taiwa、KOI

    ■野暮昼ニュース:坂本龍一逝去

  • ご感想、ご意見、ご質問などはこちら⇒https://docs.google.com/forms/d/1PwZ5oUI55adH3vsw7s6iz5KO8GFd4hDqTcgYmQBoHKE/edit
    今回はいまいち日本では当たっていない、アメリカ社会におけるアジア系をテーマにしたハリウッド映画”Everything Everywhere All At Once”(2022)を入り口として、KOIのひとり語りでアフロ・アジアンな古今東西のトピックをおさらい。
    ■収録日:2023年3月24日
    ■パーソナリティ:KOI
    ■エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス https://gaga.ne.jp/eeaao/
    ■関連映画作品
    ミナリ(2021)、ロミオ・マスト・ダイ(2000)、ザ・ワン(2002)、グリーン・デスティニー(2000)、クレイジー・リッチ!(2018)、ラッシュアワー(1999)、ゴースト・ドッグ(1999)■関連TVシリーズ
    スター・トレック ディスカバリー(2018)、LA大捜査線 マーシャル・ロー(1998)、L.A.大捜査線_マーシャル・ロー、glee グリー(2009-2015)、Diggin’ in the Carts(2014) ■関連書籍
    Prashad, Vijay “Everybody was Kung-Fu Fighting: Afro-Asian Connections and the Myth of Cultural Purity” 、Chua, Amy ”Battle Hymn of the Tiger Mother" 、Lee, Robert G.著 貴堂嘉之訳『オリエンタルズ 大衆文化のなかのアジア系アメリカ人』、Harris, Blake J. 著 仲達志訳『セガ vs. 任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争』■関連楽曲
    R. Kelly “Thoia Thoing” (2003) https://www.youtube.com/watch?v=gyZFiIiGkYgKeith Ape “It G Ma (feat. JayAllDay, Loota, Okasian & Kohh)” (2015) https://www.youtube.com/watch?v=DPC9erC5WqURich Brian “Dat $tick”(2016)https://www.youtube.com/watch?v=rzc3_b_KnHcBig Boi ”Kill Jill (feat. Killer Mike, Jeezy)”(2017)https://www.youtube.com/watch?v=VDLDVPV8kDEDJ Jazzy Jeff and Fresh Prince “Human Video Game”(1988)https://www.youtube.com/watch?v=P5_8mBETMNQ


  • ■収録日:2023年2月3日

    ■パーソナリティ:Taiwa、KOI

    ■本日のお通し:川村竜akaミートたけしの動画 [https://www.youtube.com/watch?v=Q0Cw_ftYQqY](https://www.youtube.com/watch?v=Q0Cw_ftYQqY)

    ■野暮昼ニュース:ジャスティン・ビーバー知財売却  [https://hypebeast.com/jp/2023/1/justin-bieber-hipgnosis-catalog-sale-200-million-usd](https://hypebeast.com/jp/2023/1/justin-bieber-hipgnosis-catalog-sale-200-million-usd)

    ■J Dillaにまつわるあれこれ。渾身のnote記事 [https://note.com/carpyfish/n/n9eb7ab8bba5f](https://note.com/carpyfish/n/n9eb7ab8bba5f)

    ■野暮昼厳選☆J Dilla関連必聴曲

    ①プロデューサーとしての出世作 The Pharcyde “Runnin’”(1995)https://music.apple.com/jp/album/runnin/1440951995?i=1440952372

    ②スラムビレッジ時代の代表曲 Slum Village ”2U4U”(2000) [https://music.apple.com/us/album/2u-4u/1159991240?i=1159993757](https://music.apple.com/us/album/2u-4u/1159991240?i=1159993757)

    ③The Ummahとしての傑作 The Brand New Heavies ”Sometimes feat. Q-Tip (Ummah Remix)” (1997) [https://music.apple.com/us/album/sometimes-feat-q-tip-ummah-remix/1443620714?i=1443620922](https://music.apple.com/us/album/sometimes-feat-q-tip-ummah-remix/1443620714?i=1443620922)

    ④プロデューサーとしての最高傑作  Common “The Light” (2000) [https://music.apple.com/us/album/the-light/1440720260?i=1440720538](https://music.apple.com/us/album/the-light/1440720260?i=1440720538)

    ⑤ソロアーティストとしての代表作 J Dilla “So Far To Go feat. Common & D’Angelo” (2006) [https://music.apple.com/us/album/so-far-to-go-feat-common-dangelo/1444685240?i=1444685446](https://music.apple.com/us/album/so-far-to-go-feat-common-dangelo/1444685240?i=1444685446)

    ⑥キャリア後半の活動を共にし、互いに影響を受けあったマッドリブの代表作 Madlib “Montara” (2003) [https://music.apple.com/us/album/montara/1444093548?i=1444093830](https://music.apple.com/us/album/montara/1444093548?i=1444093830)

    ⑦J Dillaの遺志を継ぐチルドレン代表によるトリビュート Funky DL ”Fall In Love”(2014)[https://music.apple.com/us/album/fall-in-love/941117275?i=941117294](https://music.apple.com/us/album/fall-in-love/941117275?i=941117294)

  • シティだからこそ宿るノスタルジア。ポップとは政治と切断された音楽である。セブンスコードの代わりに使われるコードに見るシティポップの画期。

  • アーロン・チューライに会った話。坂本龍一の(多分)ラストライブ短評。どこよりも正直なジェイコブ・コリアー日本公演レビュー。2022年で印象深かった野暮昼エピソード。ふつおた特集からこぼれたふつおた。


  • ■今回のゲスト
    石塚幸作 Twitter https://twitter.com/ledondo1105 Instagram https://www.instagram.com/sakuondrums/
    Gutti原口弘大 Twitter https://twitter.com/BeatsGuttiInstagram https://www.instagram.com/gutti_j_beats_guitar/
    ■石塚幸作が主宰するシティポなイベント
    Shibuya CityPop Session 6 https://www.facebook.com/events/638124898009073
    ■シティポップの嘘
    シティポップに冠された「シティ」という言葉の来歴を考えると、それが常に実在しない都市の虚像の表象であったことに思い至ります。例えば松本隆ははっぴいえんどの1971年のアルバム『風街ろまん』
    https://music.apple.com/jp/album/風街ろまん/270865529
    にて、日本語詞の大衆歌曲史における到達点ともいえるレベルの修辞を披露しつつ、「存在しない街を幻視する」というコンセプトを提示しました。それは例えば、同アルバムの3番目に収録された曲『風をあつめて』において反復される、”路面電車が海を渡るのが 見えた”、"緋色の帆を掲げた都市が碇泊しているのが見えた"、”摩天楼の衣擦れが舗道をひたすのを見た”といった、もはやダリやシャガールの絵画さえ想起させるほどにシュールなモチーフに顕著です。『風街ろまん』そのものは狭義のシティポップの出現におよそ10年先立つ作品ですが、風街という概念がシティポップにおける「シティ」の直系の先祖にあたるであろうことは、80年代のシティポップシーンにおける松本隆の活躍を見れば自明ですし、同様のことは前掲書に収録されている補論「はっぴいえんどのシティポップへの影響を風景論を通して考える」において岸野雄一も指摘しています。
    寺尾聰『reflections』https://music.apple.com/jp/album/reflections/1442489774、および大瀧詠一『A LONG VACATION』が発売された1981年、つまりシティポップ全盛時代の幕開けとほぼ時を同じくして出版され、ポストモダン文学の金字塔となった『なんとなく、クリスタル』(田中康夫 新潮社)
    https://www.amazon.co.jp/なんとなく、??[…]E5??-田中-康夫/dp/4101434018
    では、よく知られる通り本文中に散りばめられた400を超える固有名詞と脚注が、バブル経済前夜の消費文化に対する諧謔をはらんだ批評の回路として機能しました。興味深いことに、『なんクリ』でいわば”イジり”の対象として誇張されて描かれた都市風俗は、一部の読者にとっては次第にアクチュアルな憧憬の対象となり、「クリスタル族」というフォロワーの出現を生むまでの人気を博しました。しかしながらあくまで『なんクリ』が書かれた意図はカリカチュアだったのであり、主人公たちの言動や消費行動、彼女ら彼らが生活の舞台とする東京ですら、本当の意味では実在しないものでした。
    シティポップを語るうえで落とせない要素に、永井博や鈴木英人、わたせせいぞうらの手になるアートワークを採用したアルバムカバーの数々があります。シティポップときいて、音楽よりもむしろこれらの絵を先に想起する方も多いと思います。こうしたアートワークはいずれも大きくデフォルメされた都会の景色やプール、海辺、ヨットなどを描いたもので、恐らく多くの場合米国の西海岸地域が意識されているのでしょうが、極めて匿名的です。これは、同じ都市生活者向けの音楽としても、2000年代末から人気を博したGoon TraxのジャジーヒップホップコンピレーションCD『In Ya Mellow Tone』シリーズ
    https://music.apple.com/jp/album/in-ya-mellow-tone/279644907
    が、見る人が見ればどこか一瞬でわかるような、実際の街の夜景の写真をカバーに採用し続けているのと対照的です。実在しない場所を描いたシティポップのカバーアートは、「カンパリソーダ」「カーステ」「渚のカフェバー」といった、都会の消費文化を彩る記号を散りばめたその歌詞世界と同様、表面的には華やかでありつつも、どこか空虚さを漂わせています。
    実在しない都市とそこでの生活が、あたかも実在するかのように取り扱われ、憧れの対象となるという現象は、ポピュラーカルチャーならではの偶発的な倒錯のようでありつつ、その半面ではボードリヤールが指摘した消費社会の神話と構造から導かれる必然のようにも思えます。
    この精神性は、2010年代に台頭した新しい世代のシティポップの作り手たちにも引き継がれています。しかし彼らの一部は、まったくいちから存在しない都市を描くのではなく、むしろかつて存在した(そして今は失われた)ものとしての豊かな都市を描き出し、聞き手にノスタルジアを呼び起こす音楽を作ろうとしています。
    2012年発表のceroの2ndアルバム『My Lost City』https://music.apple.com/jp/album/my-lost-city/570588505はタイトルの通り、直前に起きた震災の影響を色濃く反映しながら、失われた都市の風景を描くことを試みた作品です。タイトルトラックの歌詞は衒学的でもありますが、「カーステ」「享楽と空白」「都市の悦び」などの語を含み、明らかに80年代のシティポップが湛えていたクリスタルで都会的な価値観を意識していると考えられます。しかし、ceroのメンバーが84~85年生まれであることを考えると、彼らにとっての原風景とシティポップが描こうとした風景は一致しないはずです。フロントマンである髙城晶平は東京都出身ですが、彼が物心つく頃に見ていた東京は、全盛期シティポップの作者たちが見ていた東京とは異なるはずです。ここでのシティはどこにあるのでしょうか。
    古典的な芸術論において創作の基本的なあり方を示す言葉に、ギリシャ語のミメーシス(mimesis)があります。この言葉は模倣を意味する英語のミーム(meme)やミミック(mimick)と同源です。つまり芸術における創造行為は何らかの模倣であり、創ることと嘘をつくことの象徴的な次元における近接性が示唆されます。シティポップが一貫して描いてきた「シティ」は、決してわたしたちリスナーの前に現前することはない虚構です。それでいてなお、シティポップの音像や歌詞、カバーアートが、どこかで聞いたこと、見たことがあるような、何らかの懐かしさに似た感覚を惹起するのも確かです。わたしたちがシティポップを聴くとき、心の中には、いま・ここを超えて、「実際には到達しなかったが、何かが違っていたらありえたかもしれない現在(あるいは過去)」が立ち現われているのではないでしょうか。わたしたちがシティポップから受け取るノスタルジーは、そうした可能世界を対象としたものなのではないでしょうか。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
    https://eiga.com/movie/1044/
    を参照するまでもなく、聴き手の目の前にある景色ではない別の景色を出現させる力は、音楽が持つ偉大で不思議な機能のひとつです。
    過ぎ去った、あるいは、実は存在してすらいなかったかもしれない、好景気極まりない80年代の東京の、享楽的で刹那的な風土(フード)に付帯する気分(ムード)を運ぶ文化ミーム - この祈りにも似たシティポップの嘘を、大いに味わっていきましょう。

  • 音楽を中心とした様々な文化トピックについて放談する本Podcast『野暮な昼電波』は、2021年9月の第1回にて、ビ・バップを語るところから始まりました。その後1年間を通してエンニオ・モリコーネから西野カナまで様々な音楽を語ってきたものの、パーソナリティの2人にとって、何を話していても、どうしてもついつい回帰してしまう原点あるいはカルマとしてビ・バップはそこに残っています。それくらい現在のポップミュージックがビ・バップまたはモダンジャズに対して負っている物は大きい、というのが野暮昼の"暫定的な"音楽史観です。今回は、何が私たちにビ・バップを語らせるのか?をあらためて深耕しました。まず、ビ・バップは原点にして到達しえない究極としての存在様態を持ちます。ビ・バップ的な語彙は一般的なジャズ教則においては「基本」または「開始点」とされていることが多く、具体的には2-5-1に代表される強進行上で、メロディによってコード進行をかたどる/なぞる(英語だとoutlineする)ような演奏が、ジャズ入門においてはお手本とされます。ビ・バップ的なサウンドを考えるに、「コードトーン、分散和音の重視」「各コード上でのアベイラブルスケールの活用とインサイドでの演奏」「ドミナントV7コード上でのオルタードテンションの活用」などが特徴としてあげられますが、これらは、モード奏法、スケールアウトなど、より後の時代に登場したアドリブ方法(Ep.10 モードジャズ回参照https://open.spotify.com/episode/4Qh2HDARuBBxXGNkcidzC7?si=P0t4lyodTtOHRkFzvZKitQ)よりもシンプル、またはジャズ学習者にとってもそれらより”以前”に身に着けるものとされています。ではどこまで行けばビ・バップが身についたと言えるのでしょうか?日本が世界に冠たる偉大なるジャズサックス奏者山田譲氏は、「ビ・バップ曲を吹けるようになっていない状態で、Tell Me A Bedtime StoryやBoliviaなどのポスト・バップ曲に取り組んでも良いサウンドを得ることはできない」と喝破しました。いっぽうで、矢野沙織(as)https://twitter.com/yanosaori_jazz?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor や二見勇気(pf) https://twitter.com/pianocourage23、土田晴信(org)https://twitter.com/Hal_Tsuchida など、ビ・バップに傾倒している奏者は、「ひたすらその道だけを」飽くことなく突き進んでいるように見えます。では彼らは果たして、自身のビ・バップは未完だという認識なのでしょうか?ここで思いを馳せるべきは、モダンジャズの始祖チャーリー・パーカーは34歳で亡くなっているという事実です。ビ・バップを修めて次の段階のアドリブ手法の習得に進むまでに、私たちはどれほどの時間を要するのでしょうか?野暮な昼電波ep.1 https://open.spotify.com/episode/3WVv6XfzMaQytkwYJbh7qF?si=QodiI5qbSLSStkujWIuycA でも述べたとおり、登場時のビ・バップは前衛といえる音楽でした。例えばチャーリー・パーカーの代表曲 "Confirmation" は見方を変えればカノン進行であることなどに見られる通り、形式としては機能和声に支えられた西洋音楽の伝統の踏襲でありつつも、パーカーのライブ演奏におけるフリージャズを思わせるほどの爆発的パフォーマンスは強烈な官能と獣性の世界だったのであって、実践のレベルではそれは間違いなく伝統からの逸脱だったと言えます。ビ・バップが持っていたこの「服従でありつつも反抗である」というパラドキシカルな様相こそが、現代の音楽家に真似できないポイントなのではないでしょうか。パーカーの模倣では前衛性は表現できません。なぜならパーカーの楽曲やソロには高い被分析性があり、演奏の背景にある理屈や思考の過程はバークリーメソッドがほぼ解明しているからです。そのため、ビ・バップ的な語彙を用いた瞬間、本来は新しいことが「過去の反復」あるいは機能和声理論への服従と解釈されてしまいます。パーカーが編み出した奏法を踏襲しつつ、常に逸脱の契機をはらませなければならない。これこそが、制度でありつつも運動体だったビバップの本懐であり、矢野氏や二見氏はこの不可能性にこそ挑んでいるのではないでしょうか。だからこそ彼らは既にヴァーチュオーソというべき演奏能力を手にしながら、モダンジャズを求道し続けるのではないでしょうか。野暮な昼電波は、ビ・バップは終わっていないと考えます。なぜならビ・バップは登場以来、終わりがない解体と再帰の過程にある近代の表象だからです。ビ・バップがあったからこそ後続のハード・バップがあり、クール・ジャズがあり、モードジャズがあり~、、といった時系列と因果関係を直結させる安易な歴史解釈はCOTEN RADIOに任せておけばよい。確かにビ・バッププロパーの演奏家はポップミュージックのメインストリームからは消え去ったかもしれません。それでも私たちがシティポップを、ネオソウルを、トラップを聴くとき、演奏するとき、あるいは語るとき、常に回帰してくるのがビ・バップなのです。■Personality: Taiwa, KOI ■参考音源: ①山下洋輔 "音楽乱土/寿限無" 、②バド・パウエル "Blue Pearl"

  • 配信開始1周年を記念し、ゲストを迎えてスペシャルライブ&トークをお届け(※ヘッドホン使用もしくはカーステでの再生を強くおすすめします) 再録前のオリジナル音声が聴きたい方はclubhouseのリプレイからどうぞ→ https://www.clubhouse.com/room/M6GBB1rn?utm_medium=ch_room_xrc&utm_campaign=smNtfcUhxUP-bp-e6Sn4qg-388267

  • 第15話Jacob Collier回の本編からこぼれた与太話。なぜSnarky Puppyのインプロパートはかっこいいか?を考察しています。言及している動画①Don't You Know https://youtu.be/eqY3FaZmh-Y ②Lingus https://youtu.be/L_XJ_s5IsQc

  • 現在世界ツアー中で、きたる11月に来日公演も決まっているJacob Collierについて語りました。特に彼が提示している革新的な律動、和声、旋律についての考え方に焦点を当て、解題を試みます(そして失敗します)。■Personnel: Taiwa & KOI、■参考リンク: ①June Lee氏によるインタビュー1 https://youtu.be/DnBr070vcNE ②June Lee氏によるインタビュー2 https://youtu.be/b78NoobJNEo ③June Lee氏のウェブサイト(各種譜面の販売など)https://www.juneleemusic.com ④Jacob Collier NPR Tiny Desk Concert https://youtu.be/vPBirt1YhuM ⑤Jacobの希望のライム https://www.instagram.com/reel/ChpnpVAAE9m/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

  • 本日はリスナー殿からのお便りをヒントにお話しました。「NFTは音楽(/市場)を変えるか?」という無茶振りなお題です。なにぶんパーソナリティ両名はトーシローのため、世の中の目立ったニュースをいくつか紹介しつつ、最終的にはいつも通りの放談をしております!◾️Personnel: Taiwa, KOI ◾️参考音源: Moneyman "Blockchain"